2008年09月21日
何をそんなおかしな手つきしてるのと、不思議そうな顔をしました
こんばんわ、ふこです。
さいなら~~~ぶぅ。
☟見てね。
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みちこさん
新美南吉
みちこさんが、ことりやの まえまで くると、しらない おばさんが、うばぐるまの なかの にもつを なほして いました。あかちやんが のつて いて、かきまはしたのでした。
あかちやんは、ぶうぶう いひながら、かあちやんの じやまして いました。
みちこさんは、おばさんの そばに よって、
「あかちやん だいてて あげませうか。」と いひました。
「ええ ありがたう、でも おいたぼうで、とつても おもいのよ。」
「いいわ おばさん。」
「すみませんね。」
おばさんは あかちやんを みちこさんに だっこさせて くれました。みちこさんの うでに、おちちくさい、しろい ぱぢやまの かはいらしい あかちやんが、だかれました。
みちこさんは、
「ちゆつちゆつ、ほらほら。」と ことりを みせて やりました。
けれど、あかちやんは、ことりを みないで、みちこさんの かほを みて いて につこり わらひました。それから、おててで みちこさんの ねくたいを つかみました。みちこさんは、かわいい てだなと おもひました。
その うちに おばさんは すつかり うばぐるまの なかを かたづけて、
「すみませんでした、ほんとうに。」と いいました。あかちやんは また うばぐるまに のつけられて、 いつて しまひました。
みちこさんは、まだ あかちやんを だつこしてるやうな てつきを して おうちへ かへつて きました。
おかあさんは みちこさんを みると、
「なにを そんな おかしな てつき してるの。」と、ふしぎさうな かほを しました。
「わたしね、どこかの かわいい あかちやんを だつこしたのよ。わたしの かほを みて わらつたわ。」
「ふーん。」
「あんまり、かわいかつたので、まだ だつこしてる つもりで かへつて きたのよ。おかあさん、ほら おちちの にほひが してるわ。」と いつて みちこさんは むねの あたりを かぎました。おかあさんは、みちこさんは いい こだなと おもいました。
Everybody
Ice Cream
Posted by ふみ at 19:52│Comments(0)
│日本文学(新美南吉の八)